お客様の声 #001 農林水産省様
役に立つデータは身近なところに
データという根拠にもとづく施策設計を
S:原田様の普段のお仕事では、どのようなデータを扱っていますか?
H:私は、農林水産省のなかでも、主に米・麦・砂糖といった土地利用型農業を担当している組織で、国会・予算・人事をはじめとする組織内の取りまとめをしています。
施策の企画や立案、法令案の作成など、省内には多岐にわたる業務がありますので、具体的にどのようなデータを扱っているかよりも、
「どのように」データを扱うかを考えていると言ったほうが分かりやすいかもしれませんね。
S:データ分析の指針となる大切な部分ですね。具体的な事例があれば、教えていただいてもよいでしょうか?
H:最近ですと、ある作物の需要に関する将来予測をする案件がありました。
普段は直線の近似値による予測をしていたのですが、時系列分析(ARIMAモデル)による予測結果を示したところ、関係者から喜ばれたことがあります。
S:予測精度の向上に貢献されたのですね。
H:また別件ですが、イベント開催時のアンケート分析の事例もあります。
農林水産物をPRするイベントなどで参加者の満足度をアンケートで調べることがあるのですが、ただ満足度を確認して終わるのではなく、「どれくらいの人に波及効果があったのか」つまり、どれだけの人が良いと言い、どれだけの人がその後に具体的なアクションを起こしたかを常に念頭に置きながら事業を進めるべきだと考えています。
そのためにも、過程をデータとして客観的に認識できるよう、企画段階からきちんと設計しておくことの重要性を発信しながら業務に取り組んできました。
政府全体でも、ビッグデータやAIという言葉が頻繁に話題に挙がると共に、省内でデータに基づく施策の設計が徐々に広がってきたことを実感しています。